さまざまな美容・健康トラブルの根本原因は「大腸の奥の劣化」にあり

腸内フローラは全身に影響を及ぼす

腸内には数多くの腸内細菌が集まっています。この腸内細菌の集まりを「腸内フローラ」または「腸内細菌叢」と言います。腸内フローラは小腸の下部(回腸)から大腸全体に広がっています。腸内には約5万種類・約1000兆個以上もの腸内細菌が生息し、お互いに影響を与えながらバランスを保ち、全体として一種の生態系をなしています。
大腸の長さは、個人差はありますが約1.5メートルあり、摂取した水分は小腸で大部分吸収されますが、残りの水分の90%程を大腸で吸収し、便を形成する働きをもっています。 大腸の入り口は、まだ水分も多く流れも速い状態です。そのため、腸内細菌が定着し難いのですが、水分が吸収され流れがゆるやかになり便が形成される大腸の奥の部位は腸内細菌がすみやすい環境になり、数多くの細菌がすみついています。 大腸の奥の部位は下行結腸、S状結腸、直腸のあたりを指します(下の図の右側の部分です)。

img_01

腸内細菌は大きく分けて、善玉菌・悪玉菌・日和見菌(善玉・悪玉の優勢な方に働く性質)で構成されています。善玉菌の代表的なものはヨーグルトでもよくみられるビフィズス菌や乳酸菌です。腸内を酸性に保ち、悪い菌の増殖を抑えたり、ウィルスや病原菌を撃退したり、免疫機能を高めるなど身体にとって良い働きをします。悪玉菌の代表的な菌は大腸菌やウェルシュ菌などがあります。悪玉菌が多いと腸内がアルカリ性に傾き、免疫力が落ちることで感染症や病気の原因にもなります。理想的な腸内細菌の比率は、善玉菌20%~30%、悪玉菌10%、日和見菌60~70%です。
腸内環境(善玉菌と悪玉菌のバランス)が良好な場合、善玉菌は短鎖脂肪酸(酪酸など)という物質を産生します。この短鎖脂肪酸(酪酸など)は全身へ運ばれ、全身の細胞の代謝を活性化させます。また、腸には全身の機能をコントロールする神経系や免疫系が集合しているため、腸内細菌の働きは人の体に様々な影響を与えています。腸内環境を良好に保つことが全身の健康と密接に結びついているのです。腸を大事にする日常生活が健康を維持する秘訣なのです。

img_02

腸内環境劣化への対応

加齢・ストレス・食生活の乱れなどで腸内細菌のバランスは崩れてしまいます。腸内フローラの状態は日常生活の些細なことで変化しやすいものです。
腸内環境が崩れてしまい悪玉菌が優位になってしまうと、善玉菌が生み出す短鎖脂肪酸(酪酸など)の量が低下し、腸管バリア機能が低くなります。同時に悪玉菌による有害物質が増加し、腸内細菌のバランスが崩れ腸内環境の劣化が起こります。悪玉優位の環境が続くと、消化器官系のトラブル(下痢・便秘、過敏性腸症候群、炎症性腸疾患)や代謝トラブル(肥満、冷え、血液ドロドロ)、肌トラブル(乾燥、しわ等)、免疫力低下(風邪、花粉症等)など、様々な健康・美容トラブルを引き起こしやすくなるのです。

img_03

腸内劣化は大腸の奥で起こりやすい

大腸の奥(下行結腸、S状結腸、直腸)は腸内細菌が多く存在する大切な場所です。一方で、様々な疾病や健康・美容トラブルを引き起こしてしまう腸内劣化は、便が作られる大腸の奥で起こりやすいのです。大腸の奥で潰瘍性大腸炎が発症しやすいのも、この腸内劣化が関係していると考えられます。善玉菌を活性化させる栄養源である食物繊維やデキストリンは腸の途中で発酵・分解されてしまうため、大腸のさらに奥の下行結腸~S状結腸には少量しか届きません。そのため、大腸の奥では腸内の環境がアルカリ性となり悪玉菌が発育し易くなり優位となって毒素がたまりやすく、腸内劣化をおこしやすいのです。
全身の健康・美容のためには、“大腸の奥から整える”ということがとても重要なのです。

img_04

 

【大腸ラボ】
「大腸の奥」からの腸内環境改善
プレバイオティクスとプロバイオティクス